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Save life! Save human!      被災地”気仙沼”を訪ねて。

こんにちは。”おでん”です。

一昨日の晩から宮城県気仙沼市に行ってきました。
まず感じたのは街全体を覆っている「疲労感、絶望感、焦燥感」でした。
この大津波は街そのものも破壊しましたが、それ以上に奪ってしまったものが
あるように感じました。
それは「夢や希望や楽しみや愛」など人間なら誰でも思い描く普通のことまで
飲み込んでしまったかのようです。

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4月1日(金曜日) 23:00発
エバーG社員と関係者5名を乗せたスカイコミューターは東北道を一路北進。
週末のため仙台方面に向かう車はかなり多く感じました。

そもそも今回われわれが気仙沼に向かう目的は、気仙沼大島で
丸栄という観光旅館を営むご家族にお会いすることなのです。
震災以来ずっと消息がつかめず気になっていましたが、先日避難所名簿で
名前を発見。無事が判明したのでなんとか食料品やらを届けたい一心でした。

そんな折、たまたま空港交通で岩手県大船渡市に救援物資を届ける仕事が入り、
道路状況などを調べた結果、比較的大きな市町村まではアクセスが回復して
普通車でも乗り入れが可能な状況がわかりました。
ご存知の通り、エバーGと空港交通は兄弟会社のためこの気仙沼行きも快諾して
くれて、田崎ドライバーがハンドルを握ります。
毎日のように続く余震や、再び大地震が来る可能性も秘めた場所にも関わらず
行ってくださる勇気に心から感謝しています。

宇都宮を出発して約7時間。予定よりもだいぶ早く気仙沼に到着できました。
われわれが目指す気仙沼大島は、気仙沼港から連絡船で30分かかります。

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港に着いてまずわれわれが目にしたものがこの写真です。船が道路をふさいでいる・・・・?とても奇妙な光景ですが、これはこれから始まる信じがたい風景のほんの序章にすぎなかったのです。

早朝にも関わらず、港にはわれわれと同じく大島にわたる乗船客が大勢集まっていました。この連絡線が再開したのは震災後20日以上も過ぎた3日前からで、すべてのライフラインが今でも何一つ復旧してない島民約6千人が待ちわびていたのです。


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スカイコミューターと田崎ドライバーには用心のため港に残ってもらい
われわれは大島行きの連絡船に乗り込みました。
船の窓から見える光景は、まさに津波の威力をまざまざと見せ付けるものばかりです。

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まるで自然が人間にたいしてこう言っているかのようです。
「人間どもよ、俺たちの力を甘く見るなよ! 
お前らの力なんて所詮人間界にしか通用しねんだよ!ホレこんな船なんか
陸に乗せてヤラー!」

 

 

でも自然ってある意味平等ではないですよね。
上の写真よりホンの数十メートル離れた場所は東日本大震災 気仙沼 033.jpgまったくの無傷だし・・・

 

 

 

そんな景色が流れるうちに船は大島に到着しました。

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大島も市内と同様に凄まじい光景です。
本来、海に浮いている筈のフェリーが陸に上がっていたり。
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原型をとどめない家屋がいたる所に見られました。
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徒歩以外の交通手段が何もない大島では、ひたすら約30分歩き続けてやっと目的の旅館に到着したのです。

幸い皆さんは無事でしたが、電話もガスも水道もない環境では何をすることもできず、ただただ政府の援助隊を待つ以外になすすべもないという状況でした。

さすがに全壊に近い旅館の姿を写真に納めることはできませんでした。ただこの車が深刻さをものがたっています。

東日本大震災 気仙沼 010.jpg石油やストーブや食料品など手持ちができる限りの物資を渡せましたが、感覚として今の被災者が本当に必要としているものは、物資や食料品よりもほんの数日前に起きてしまった悪夢のような出来事を、だれかに聞いてほしい、理解してほしいという一念でした。
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気仙沼大島ではたくさんのアメリカ軍の兵士達を見かけました。
一生懸命ガレキを撤去したり、道路を直したり、地元の民家を手伝ったり
してくれています。今のマスコミは原発問題一色でテレビではめったに
紹介されませんが、日本のために精一杯働いてくれている外国人が
こんなにも大勢いるのかと思うと改めて国際親善の重要さが理解できます。

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家路に着く途中、何度も余震らしき揺れを感じました。これだけ大暴れしてもまだ自然の怒りは治まらないのか?

震災に見舞われた人々は今尚ただ呆然と時がすぎ行くのを見守っている状況だと思います。

人間ってあまりにも昨日と今日のギャップが大きいと受け入れできなくなるんですね。
それは誰も責めることはできないと思います。
日本を支えて、被災者を支えられるのは幸運にも災害をまぬがれた
われわれの使命だと思いました。

Save life! Save human!
人間を助け人間を救えるのは、同じ人間だけなのです。

月別アーカイブリスト
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