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「とつくにの薔薇」・・・世界79ヵ国の旅を歌集に

こんばんは。”おでん”です。

「とつくにの薔薇」。。。ナンダ?ナンダ?このタイトルは・・・・。
この本の第一印象はこんな感じでした。

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”とつくに”とは外国という意味で、薔薇は美しさの中にもトゲがある・・・・・
「表面的には美しくても、歴史的背景は必ずしもそうではない」。著者はそんな意味合いもふくめてこのタイトルを付けたのだと推察されます。

実はこの短歌集の著者「福田恒男」さんとは79ヵ国のうち6ヵ国において一緒に旅した経験があります。確かカナダ、トルコ、インドネシア、タイ、フィリピン、台湾だったと記憶しています。

特に印象に残ったのは、フィリピンのセブ島で福田さん68歳で初めてスキューバダイビングをした時の短歌でした。おそらく半分以上は”おでん”に無理やり付き合わされて潜ったのだと思いますが、その思いを詠った短歌を読んで思わずうれしくなってしまいました。
『生命の発祥源たる海中に、潜りて得たり新たなる生命』
『清冽さをいつまで享受できるのか、珊瑚よ貝よ海星よ海栗よ』

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この本を拝読して、旅の記憶を短歌に寄せて残すことがこんなにも合理的で明瞭でそれでいて創造性のあるものに仕上がるとは驚きでした。

さらにこの歌集の魅力は歴史的過去に造詣の深い福田さんならではの視点で、詠まれている詩も度々登場する点で、ポーランドで詠んだ詩の中にはこんなものがあります。
『人間はなぜにかくまで残虐に、なり得るならん何故何故何故なんだ』
『教会堂が軒を連ねる聖都にも、降り注ぎしや死体焼却の塵』

読んでいて背筋がゾッとするようなものもありましたが、これらがこのタイトルになった由縁ではないでしょうか。

特別ではない普通の旅人が詠んだ短歌だからこそ、「旅行読売」に投稿されるような優等歌にはない”自然なぬくもり”が感じられる歌集でした。

”おでん”はこの歌集をライフワークバランスのバイブルとして大切にしようと思います。
特に一緒に旅した時の歌は読むだけでその瞬間にワープできるようなスゴイ”力”を
秘めているんです。

この本は福田さんの自費出版のため販売はしていません。
共感された方はエバーGにご相談ください。


 




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